2024年08月03日
県公文書館が榊原さんに感謝状

設楽原歴史資料館で9月1日まで、新城市の郷土史家・故榊原淳一郎さんが収集し県公文書館(名古屋市中区)に寄贈した江戸時代の古文書などを展示した出張展示会が開かれています。1日、長男の榊原洋史さん(69)=的場=に県公文書館の小山厚子館長より感謝状が渡されました。
淳一郎さんは、1926年にまれ72年47歳で亡くなりました。豊橋商業高校教師、愛知大学総合郷土研究所研究員として郷土史を研究しました。江戸時代に旧設楽郡西杉山村(現新城市杉山周辺)の庄屋・今泉家に伝わった検地帳や絵図などの古文書を収集しました。
洋史さんは今年3月、県公文書館に1万2292点を寄贈しました。「父親の功績を後世に残すことができてよかった」と話します。父親の影響もあり、奄美歴史文化研究家として活動し、著書「奄美人入門」を出版しています。
資料館無料スペースで開催中の展示会には、1829(文政12)年に西杉山村の庄屋が書き留めた御触書の記録、1604(慶長9)年に徳川家康の検地奉行・青木勘右衛門が調査・作成した三河国設楽郡杉山村検地帳(5冊のうち、市文化財指定の4冊)、1698(元禄11)年に幕府が下した裁許(さいきょ)(=判決)を記録した絵図「山論裁許絵図(さんろんさいきょえず)」などが写真パネルなどで紹介されています。