2024年04月05日
海老地区で「奥三河の歴史遺産を守る会」発足

奥三河地域に埋もれている遺産を後世に伝えようと「奥三河の歴史遺産を守る会」(松下恒雄会長)が3月初め、新城市海老地区で発足しました。初めての調査活動が3日、海老神社で行われました。
この日は、会員7人が本堂でお祭り弓の金的中額を整理し、年代順に並べ写真撮影しデータ化する作業を行いました。
お祭り弓は五穀豊穣、無病息災を願う神事で、金的を悪霊や災いに見立てそれを射止めることで厄を払うというもの。金的中額は木製で、的中者名などを記入し祭りのたびに飾られます。
調査の結果、現在神社に保存されている金的中額は年代がわかるものだけで48点。1975年以降はすべて残っていますが、それ以前は残っていない年も多いそうです。年代がわかる最古のものは1829(文政12)年で額の一部が残っています。
調査結果は今後小冊子にまとめるとともに、今後ホームページやSNSで公表していくそうです。
会は、海老地区在住で海老神社宮司の松下さん(71)が郷土に関心のある地元ゆかりの人に声をかけ結成されました。埋もれていた遺産に光を当てたいとし、今後大野神社の棟札調査、能登瀬鹿討神事・名越神楽見学などを予定しています。
海老出身の名古屋大学名誉教授・「新城ふるさと応援隊」応援大使代表の松下裕秀さん(69)も会員となりました。「貴重な文化財が朽ち果てていくのは残念。若い人にも呼びかけ文化の継承を進めていきたい」と話します。
