2023年06月24日
鮎滝にアユ徐々に戻る
約400年続く鮎の伝統漁法「笠網漁(かさあみりょう)」が1日から、豊川上流(寒狭川)の鮎滝(あゆたき)=新城市出沢=で始まっています。
が、台風による大水で、ほとんど取れない状況でした。ただ、20日からやっと取れ始めたようです。
市指定無形文化財の笠網漁は、川を上ってくるアユの習性を利用し、約4㍍の竹竿の先に網をつけた「笠網」で、幅2㍍、高さ4㍍の滝をジャンプして上るアユをすくうという珍しい漁法で、この地区の住民だけに許されています。網の代わりにかぶり笠を使って漁が始まったことからこの名がついたそうです。
漁は、出沢地区36軒がくじで4軒ずつ9組に別れて、滝番の日に行います。漁の期間は6月から9月末まで。
ここ数年の1日平均は約500匹だそうです。ただ、今年は解禁の1日に100匹取れただけで、2日の台風による大雨で川が氾濫して以降、鮎の姿を見なくなりました。
鮎が流され、川底の藻も削られ、今後傘網猟ができるか心配されましたが、20日に100匹とれました。24日にも数十匹がとれ、ようやく漁ができるようになってきました。
住民らは「心配したが、これから餌の藻も増え、鮎も増えると思う」と、ホッとした様子でした。