2021年01月04日
重要無形民俗文化財「鳳来寺田楽」奉納
正月3日午後1時から、門谷の鳳来寺田楽堂で五穀豊穣(ごこくほうじょう)、悪霊退散、天下泰平などを願い重要無形民俗文化財「鳳来寺田楽」が今年も奉納されました。
今年はコロナウイルス感染拡大の影響で、密を避けるため例年のドラム缶を使った焚き火は行わず、寒さ対策として、初めて午後開催とし、演目も少なくしました。
正月の冷たく清々しい空気の中、地元保存会(小笠原則彦会長)の小学生から80歳代までの地元住民の皆さん18人が古式にのっとった衣装を身に付け、「御神酒いただき」から始まる「かんばやし」「棒のらんじ」「惣田楽」など28番(途中4つが廃絶)のうち、一部を除いた演目を次々と披露し、初詣客を楽しませました。
鳳来寺の藤本高仝住職は「日本中で年越し行事が中止される中、地元の皆さんの熱い思いで継続していただき本当にありがたい」と感謝していました。
1978年に国の重要無形民俗文化財に指定された鳳来寺田楽は、毎年正月3日に行われ、設楽町の田峯田楽と同市の黒沢田楽(2018年から休止)とともに「三河の田楽」と呼ばれています。今年は田峯田楽も中止のようです。
鳳来寺山開祖の利修(りしゅう)仙人が亡くなった時3匹の鬼の首をはねて埋葬。その供養のために寺の僧が村人とともに踊ったのが始まりと言われます。