2024年01月05日
重要無形民俗文化財「鳳来寺田楽」奉納
国の重要無形民俗文化財「鳳来寺田楽」が3日、新城市門谷の鳳来寺田楽堂で地元保存会(小笠原則彦会長)の会員らにより奉納され、五穀豊穣(ごこくほうじょう)、悪霊退散、天下泰平などを願いました。
正月の清々しい空気の中、小学生3人、中学生2人と80歳代までの地元住民ら総勢18人が、古式にのっとった衣装を身に付け、田楽堂に入場しました。田楽堂では「五番の舞」「棒のらんじ」「惣田楽」など28番(途中4つが廃絶)のうち、いくつかの演目を次々と披露し、初詣客、住民らを楽しませました。天狗の面をかぶり、立鳥帽子(たてえぼし)、筒袖、軽杉袴を身に着けた才頭(さいとう)は、今年も岡田智大さんが演じました。天狗も加わり9人で舞う「惣田楽」の舞も華やかに披露されました。
小笠原会長は「昨年末はインフルエンザが流行し、練習できなくて残念だった。ただ、少ない練習でみんな頑張り、気持ちよく踊ることができていた」と喜び「地域自慢の文化財を、これからも守り続けていきたい」と決意を新たにしていました。
田楽は、毎年正月3日に行われ、鳳来寺山開祖の利修(りしゅう)仙人が亡くなった時3匹の鬼の首をはねて埋葬。その供養のために寺の僧が村人とともに踊ったのが始まりとされます。田峯田楽(設楽町)、黒沢田楽(同市)とともに「三河の田楽」として、1978年国の重要無形民俗文化財に指定されました。ただ、黒沢田楽は諸事情により2018年から休止しています。
丸山荘鳳来寺山頂店の井手村さんにもお会いしました。