新城･勝手に応援隊

　新城警察署は19日、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、同市豊栄の愛知県農業協同組合(ＪＡ愛知東)ちさと支店に感謝状を贈りました。
　署を訪れた渡邊雄彦支店長と職員の鳥山美優さんに感謝状を手渡した小澤一久署長は「金融機関の窓口は、特殊詐欺防止の最後の砦。犯人を信用しきっている人が多い中、しっかりと説得していただきありがたい」と感謝しました。
　署によれば、9月12 日10時頃、支店窓口に「２００万円引き出したい」と、市内に住む81歳男性が来店。応対した鳥山さんがチェックシートを見て状況を確認。息子の車購入にすぐに現金が必要だと慌てた様子だったことを不審に思い、渡邉支店長に相談。２人で事情を聞いたところ、朝８時頃固定電話に息子を語る男から「財布と携帯をトイレに落とした。車購入に現金がいる。11時までに知り合いが取りに行く」と電話があったそうです。男性の息子に連絡するなどして、オレオレ詐欺に騙されていることがわかり、特殊詐欺被害を未然に防ぎました。
　鳥山さんは「こんな身近で起きるとは思わなかった。今後も注意深く受付をしていきたい」と気持ちを新たにしていました。
　渡邉支店長は「日頃から声かけを心がけ、チェックシートの記入もお願いしているが、こうした経験は初めて」とし「利用者さんの大切な財産を守ることができてほっとしている」と話しました。
　管内では今年、特殊詐欺被害が３件発生(８月末現在)し被害額は６２１万円と昨年より増加しており、不審な電話は数多くかかっているそうです。